Y2 fall in love(4) 忍者ブログ
テレビアニメペルソナ4第12話「It’s Not Empty At All」を見て、悠と陽介に腐ってしまいました。そんなネタでお送りします。BL要素がありますので、お嫌な方は入室しないでくださいね。
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長いこと放置しておりました、連載ものですが、
今回はりせちー救出に絡んで、コミュ7。みたいな内容です。
アニメもゲームも内容に絡みます。
BL大丈夫な方のみ、「つづきはこちら」から。


























嫉妬。
約17年生きてきて、こんな感情が自分の中にあることを初めて知った。
だから、自分の中にある感情を見つめ直すきっかけにもなった。
自分はホモなのか。
前々から、好意を向けられることには、少しは慣れていたが、特定の女子と恋愛したことはない。
だからと言って、特定の男子とそういう関係になったこともないし、そういう気持ちになった記憶もない。
なぜ、陽介だけ、こんなに心を揺らされるのか、解らない。
理由を考えると、いつも心の奥が暗く沈む。
メディアでは認知度も上がってきた同性愛だが、実際にそうなると、周囲も白い目で見るだろう。
だが、それでも、心が動かされる。揺らされる。
悠は布団の中で、陽介の夢を見た。
夢の中の陽介はいつも明るく、「相棒!」と呼びかけてくれる。
なのに、自分はそんな陽介を汚してしまう夢だ。
身体をまさぐり、口づけるシーンで目が覚める。
こんな風に特定の個人に対して心が動くのが初めてで戸惑う。
苦しい。だが、飲み込まなくては。


マヨナカテレビに新しい人影が映った。
アイドルの久慈川りせじゃないか、と推理した悠と仲間。
誘拐されないように、見張ったり、祖母の家である豆腐店に行ったりするのだが、
陽介がウキウキしているのが、何だかいらつく。
悠は努めて平静を装った。
それでなくとも、自分自身の気持ちさえぐらついているのに、まだ誘拐殺人が起きるかもしれない、という苛立ちも一緒に腹の中に抱えている。
「り~せち~」
などと陽介が花を飛ばすたびに、腹の中が熱くなる。
気をつけなければ、はき出してしまいそうになる。
自分の中にある何かを。
現実のりせを見ても、陽介のほうが可愛いと思う始末。
悠は、上手に陽介への思いを腹の奥深くに押し込めた。


そして、警戒していたにも関わらず、りせはテレビの中に入ってしまったようだ。
自分たちの無力さを思い、落ち込むが、すぐにテレビの中に入って助けると決意を新たにした。
その帰り、陽介に誘われて、ジュネスのフードコートに二人で残った。
「相棒、何か食う?たこ焼きくらいならおごるからさ」
「ああ、良いな」
誘われるままに、フードコートの丸いテーブルの席に座る。
「悠、何か、落ち込んでるか?」
陽介は少し表情を硬くしながら、悠に話しかけてくる。気を遣われたようだ。
「いや、大丈夫だ」
悠は言うわけには行かない思いを平然と押し殺す。
「そっか?俺でよければ、いつでも話聞くからな?」
陽介は苦笑したように眉根を寄せて、悠の顔をのぞき込む。
そのとき。
「ちょっと、花村!」
一年先輩のバイト女子が二人近づいてきた。陽介の表情が暗くなる。
「・・・今日は何すか?」
女子の顔は完全に怒っていて、悠にまであからさまな感情が伝わってくるほどだった。
だがその内容は。
「なんでカズミは休めてうちらはダメなわけ?」
「は?」
陽介は困惑している。女子二人は更に続けた。
「前にあんたに言ったじゃん!ウチら土日はバイト入れないって」
「だから断ったらやっぱクビとか言われて。超意味わかんないんだけど」
花村は軽くため息をつきながら、
「先輩ら、無断欠勤してたことないですか?」
と言うと女子二人はますますいきり立つ。
「デートあるんだけど、どうしてくれるのよ?」
「そう言えば、前は早紀のこともひいきしてたよね?」
陽介の顔色が変わった。
「小西先輩のことは関係ないんじゃないですか?」
女子の言葉にとげが増す。
「関係あるつうの。どうせ、周りにもひいきするように言ってたんでしょ」
「店長の息子だからって、何やっても良いわけ?」
「つうか、マジでウザイつうの」
「早紀ってああ見えて・・・」
女子の言葉が陽介の心を的確に傷つけているのを、悠は解っていて、口を出さずにいられなかった。


「うるさい!黙れ!」


一喝した。
「鳴上・・・」
陽介は驚いた顔で悠を見た。
女子二人は一瞬驚き、今度は悠に向かって
「何よ、アンタ、ギャーギャーうるさいのよ!」
と怒鳴り始めた。


「ギャーギャーうっせえのはお前らだろ!」


陽介が怒鳴った。今度は悠が驚いた。
女子はいつもまあまあ、とその場を納めるはずの店長の息子が怒鳴ったことに驚き、口もきけないでいる。
「あんたらにあの人の何がわかんだよ?小西先輩は中途半端な気持ちで仕事してなかったよ。
俺はおいて行かれてるんだよ。・・・ほっとけよ」
女子二人は去って行った。
陽介は身体に入っていた力を抜いて、ため息をついた。
「何か、意味わかんねえこと、ぐだぐだ言っちった」
悠は、陽介を抱きしめたいと思った。だが、ものすごく鉄の意志で我慢した。
ただ、そっと、声をかける。


「悲しかったんだな」


一瞬、陽介の顔が泣きそうになり、そのあと、笑顔を少しこぼしてから、真顔になった。
その表情のころころ変わることに、悠は見惚れた。
「鳴上・・・サンキュな、さっき。嬉しかった」
その言葉に、悠の心に押し込めていたはずの想いがあふれそうになる。
「大事な相棒だから」
と、かろうじて言った。
「うん」
陽介は感謝のまなざしで悠を見つめた。
悠の心の奥が温められる。
悠はほほえんだ。大事な相棒を笑顔にしたくて。
悠の顔を見つめていた陽介は、突然顔を背け、
「いやだけど、いやだけど親父のところに行ってくる。あの二人、このまま辞めてしまうだろうし。謝ってくる」
悔しげな横顔に悠は声をかける。
「俺も行こうか?」
「いや、大丈夫だ」
そう言うと陽介は立ち上がった。その顔は真顔に戻っていた。だが。
「行ってくる」
「ああ、じゃあな」
別れる間際に、悠は陽介の肩をぽんとたたいた。
どうしても触れたくて。そっと、励ましたくて。
伝わらなくてもいいから。
想いを込めた、「ぽん」だった。
悠はフードコートを辞し、家に帰る。
その背中を、陽介は見送っていた。
「相棒、か・・・」
そのほおは、かすかに紅潮していた。



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陽介、乙女ですか?(爆)
陽介の描写が少ないのは、私が悠側に立って書いているからです。
このシリーズはずっと悠側から書こうと思っているので。

悠はいろいろな思いを抱えていないわけではないんですよね。
ワイルドの能力は、自分の心の中にいくつもの人格を抱えることができると理解しています。
だから、マー○みたいなのもいるんですよ~。(超私見ですが)


さて、計画では夏休み中に告白したいと思っていますが予定は未定。



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