少し間が開いてしまいましたが、例の、私の鳴花にはまった根本話の続きを。
好意と独占欲の交錯を描きたいと思って書きます。
アニメベースですのでご了承ください。
ＢＬ大丈夫な方のみ「つづきはこちら」からどうぞ。

小さな痛みが降り積もっていく。



例えば、里中を助けに行ったときに、シャドウと対したときに、花村が里中をかばったり。
里中が、花村のことは花村って呼んで、俺のことは鳴上くん、って呼んでいるとか。
最初は、花村じゃなくて、里中が気になっているのか？と思っていたが。
違った。


最初にペルソナチェンジをしたとき。
花村が俺のことを「ずりい！」と言ったときに、俺は嬉しかった。
そして驚いた。
花村に、里中ではなく俺を向いて欲しいと思っていた。


また、里中が、花村の呼びかけに応じずに、俺の呼びかけに応じたときに、
花村が凹んだ様子だったのを見て、俺は嬉しかった。


優越感か？と考えたが、違う。
花村に、俺を向いて欲しいと思っていた。


あり得ないが、冷静に考えれば考えるほどに、俺の中では花村が特別だと判断できる。
まだ状況証拠しかないが、かなり信憑性が高い。


天城を助けたときも、俺と花村のペルソナが里中をかばいながら、天城のところへたどり着けたとき、
相棒として頼もしいと感じた上に、助け合ったり、かばい合ったり、連携しあえたことに、とても満足した。
その後も、毎日一緒に何気なく過ごす毎日が、自分にとって今までで一番楽しい日常であることも自覚していた。
ついこないだまでの、都会で過ごしていた自分が信じられないほど、俺は楽しい、と感じていた。
もしかすると、今までの自分は心を押し殺して生きていたのかもしれない、と思うほどだった。
特にジュネスのフードコートで花村と話したりするとき、俺は心の底から笑ったりしていた。
花村とは、「バカなことをやったり言い合ったりできる、大切な友人」となる予定だった。


だが、俺が自分の気持ちに確信をしたのは、完二を助けに行ったときだった。


もともと俺は同性愛について、気持ち悪いと思ったことがない。
男と女が惹かれ合うのは自然なのだろうが、それが例えば男同士や女同士でも好きになってしまったらしょうがないだろうと思っていた。
自分にそれが降りかかるとは思っていなかったが。
花村がヤバイと騒ぐことに同調しながらも、「気持ち悪い」などと花村がいうたびに心が痛んでいた。
花村は、男を恋愛対象に見られないのだ。
花村の様子を冷静に観察しながら確認した。

それが、何だか、とても苦しくて。

何故かは、解らないまま。

完二のシャドウと対峙した。

ローションで足を滑らせたときに、花村と一緒に転んでぬるぬるの液体まみれになった。
起き上がれないままの花村を、とっさに抱きしめたい、と思った。
そんな自分自身に一番自分が驚いていた。
完二のシャドウに尻をいじられたときに、自分も心折れそうになりながらも、
花村のあげた声に、自分が性的に興奮を感じたのは、気のせいじゃなかった。
俺には、男と恋愛する素養もあったのだ。
なんて矛盾した存在だろう。俺は。



だから、完二の可愛いところも認めながら、確信していた。
俺は花村を特別に思う。
だが、心の中に押し込めなければならない。
花村を苦しめたり、悲しませたり、相棒と言われることを失いたくない。
そう決心した。


だが、押し込めると決心しただけでは、心の痛みは消えない。
自覚をしただけ、晴れやかな気持ちにはなったが、
花村を思うたびに、心の痛みはひどくなる。


こんな気持ちを抱えて、俺は林間学校に行った。

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というわけで、時間軸で、鳴上悠が、花村に対して気持ちが傾いていく様を確認してみました。
当然、このままじゃすまないわけですね。
ムドオンカレーの後、夜のテントで、第一次接触します！

続きますが許してください。

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